新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
「自分の長所を伸ばそう」。
これは近年、ビジネスや教育の場でよく耳にする言葉です。苦手を克服して平均点を上げるよりも、得意分野に集中して強みを磨く方が効率的だ、と。確かにその考え方には大きな価値がありますし、多くの成功例も語られています。しかし、意外と語られないのが――
人は“長所によって”つまずくことがある”という事実です。
得意だからこそ油断してしまう。自信があるからこそ傲慢さが芽生えてしまう。慣れているからこそ、本来必要な慎重さを忘れてしまう。
反対に、苦手だと感じる場面では、誰しも丁寧に、謙虚に向き合おうとします。つまり、私たちが最も失敗しやすいのは、弱点ではなく強みを発揮している瞬間なのかもしれません。
この気づきは、個人だけでなく、組織にとっても非常に重要です。強みを伸ばすことが推奨される時代だからこそ、長所の影に潜むリスクと、互いの弱点を補い合える組織づくりが、より大きな成果を生み出します。
本記事では、「長所でつまずきやすい理由」「謙虚さがもたらす価値」「組織としてどう補い合うか」について考察し、最後に共創ソリューションズとしてどのようにお役に立てるかをお伝えしていきます。

【目次】
1.長所の影に潜む“見えない落とし穴”
2.長所を伸ばすか、短所を補うか
3.長所の“暴走”を防ぐために必要な視点
4.組織は“補い合う文化”をどう作るか
5.共創ソリューションズとしての支援
6.まとめ
「人は長所でつまずく」— 能力の落とし穴と謙虚さの価値
私たちは日々、自分の能力を「長所」と「短所」という軸で捉えます。長所を伸ばすべきか、短所を克服すべきか──この議論は昔から繰り返されてきました。しかし、意外と見落とされているのは、”人は“長所でこそ失敗しやすい””という事実です。
得意なことで結果を出してきた人ほど、無意識のうちに油断や過信が生まれ、思いがけない落とし穴にはまることがあります。反対に、短所だと感じている領域では、慎重さや謙虚さが自然と働くため、案外大きなミスは起こりにくいものです。
では、なぜ長所でつまずくのでしょうか。
1.長所の影に潜む“見えない落とし穴”
長所は本来、私たちが最も発揮すべき力であり、組織にとっても価値の源です。しかし、その裏側には次のようなリスクがあります。
・慣れによる油断が生まれやすい:長く得意としてきた分野ほど、「今回も大丈夫だろう」と無意識に思い込んでしまいます。
・成功体験が過信を育てる:過去の成果が、“自分ならできる”という過度な自信を生み、判断を鈍らせます。
・周囲が注意しにくい雰囲気ができる:長所として評価されているほど、他者が指摘しづらくなり、誤りが気づかれにくくなります。
一方、短所や苦手意識のある領域では、自然と丁寧になり、確認も増えるため、大きなトラブルは起きにくいものです。この“落差”が、長所での失敗を生み出してしまいます。
2.長所を伸ばすか、短所を補うか ― 正解は一つではない
現代では「弱点補強より長所を伸ばしたほうが良い」という考え方が一般的になりつつあります。確かに長所を伸ばすことには大きなメリットがあります。
・成果を出しやすい
・専門性として差別化しやすい
・本人のモチベーションにつながる
しかし、弱点を補強することにも意味があります。
・業務の安定性が増す
・チーム全体のバランスが整う
・新しい挑戦に踏み出しやすくなる
つまり、どちらが正しいかではなく、状況や目的に応じて選ぶことが重要です。ただし一つだけ言えることは、長所を伸ばすにしても、短所を改善するにしても、謙虚さが欠ければ必ずどこかでつまずくということです。
3.長所の“暴走”を防ぐために必要な視点
自分の長所をコントロールするには、まず客観視が必要です。
・定期的なフィードバックをもらう
・成功パターンに頼りすぎていないかを振り返る
・「得意だからこそ丁寧に」という姿勢を持つ
特に重要なのは「謙虚さ」。謙虚とは、自分を低く見積もることではなく、自分を正確に見る姿勢のことです。この姿勢があるだけで、判断の精度も、人との関係性も、成長のスピードも大きく変わります。
4.組織は“補い合う文化”をどう作るか
個人の長所と短所は、組織の中で補い合うことで最大の力を発揮します。
・お互いの特性を可視化し、理解し合う
・強みを中心に役割をアサインする
・弱点をフォローし合える心理的安全性をつくる
このような環境があれば、誰かの長所が暴走しても、周囲が自然にブレーキをかけ、逆に必要な場面では後押しすることもできます。チームとは、個々の“穴”を埋めるためだけでなく、長所を正しく活かすための仕組みでもあるのです。
5.共創ソリューションズとしての支援
共創ソリューションズでは、個々の特性を引き出し、組織として最大化するためのサポートを行っています。
・特性の可視化(強み・弱み・価値観など)
・チームバランスを踏まえた役割設計
・上司部下の相互理解を深める対話支援
・自律型組織をつくるためのコミュニケーション支援
長所を伸ばすことも、短所を補うことも、組織で取り組むことでより大きな成果につながります。そして何よりも、謙虚さを軸にした組織は、強くしなやかに成長していきます。
6.まとめ
人は長所でこそつまずきやすい。これは、人が成長するうえで非常に重要な視点です。
だからこそ、
「得意だからこそ丁寧に」
この姿勢を忘れず、仲間と補い合いながら、謙虚に前へ進むことが大切です。
長所こそ丁寧に、謙虚さこそ最大の成長力。その姿勢が、あなた自身と組織の未来をひらいていきます。
