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第46回:人を変えようとする前に ― リーダーがまず向き合うべきこと

目次

成果を求められる立場に立つと、どうしても「人をどう動かすか」という視点に意識が向きがちになります。チームリーダーとして、あるいは交渉の場において、全体最適を見据えた判断が求められるほど、その傾向は強まるものです。

しかし現実には、人は自分の思い通りには動いてくれません。期待通りに進まない状況に、苛立ちを覚えたり、強い言葉で指示を出してしまった経験をお持ちの方も少なくないでしょう。上下関係によって一時的に行動を変えさせることはできても、そこから良好なチーム力が生まれるとは限りません。

では、どうすればよいのでしょうか。人を変えようとする前に、リーダーとしてまず向き合うべきことがあるのではないか。本稿では、「人は変えられない」という前提に立ち、リーダーが取るべき姿勢や行動について考えていきます。

 

【目次】

1.リーダーの役割と、避けられない葛藤

2.人は自分の思い通りにはならない

3.変えられるのは、他人ではなく自分だけ

4.率先垂範が生む、信頼という土台

5.寄り添い、俯瞰し、利他の視点をもつ

6.共創ソリューションズが考えるリーダーの在り方

 

1.リーダーの役割と、避けられない葛藤

組織の中でリーダーという役割を担うと、成果や結果に対する責任が自然と重くなります。チームをまとめ、方向性を示し、時には厳しい判断を下さなければならない場面もあるでしょう。

その中で、「なぜ自分の意図が伝わらないのか」「どうして思った通りに動いてくれないのか」と、葛藤を抱くことは決して珍しいことではありません。むしろ、真剣に組織やチームのことを考えているからこそ、生まれる悩みだと言えます。

 

2.人は自分の思い通りにはならない

どれほど立場や権限があっても、人の心や行動を完全にコントロールすることはできません。上下関係によって「仕方なく」動くことはあっても、それが主体的な行動やチーム力につながるとは限りません。

無理に動かそうとすればするほど、表面上は従っていても、内心では距離が生まれてしまうこともあります。この現実を受け入れることが、リーダーとしての第一歩なのかもしれません。

 

3.変えられるのは、他人ではなく自分だけ

では、何もできないのかというと、そうではありません。唯一、確実に変えられるものがあります。それは「自分自身」です。

・指示を出す前に、自分は行動で示しているか。

・相手に求める姿勢を、自ら体現できているか。

自分の言動や態度を見つめ直すことで、周囲の受け取り方は少しずつ変わっていきます。

 

4.率先垂範が生む、信頼という土台

リーダーが率先して動く姿は、言葉以上に多くのことを伝えます。指示ではなく行動によって示される姿勢は、メンバーに安心感と信頼をもたらします。

信頼は、一朝一夕で築けるものではありません。日々の小さな行動の積み重ねが、「この人のためなら」と思える関係を育てていきます。その土台があってこそ、チームは自ら考え、動き始めるのです。

 

5.寄り添い、俯瞰し、利他の視点をもつ

チームを一歩引いて俯瞰し、メンバー一人ひとりの立場や背景に思いを馳せる。その姿勢は、結果として全体最適につながっていきます。

自分の正しさを押し付けるのではなく、相手を理解しようとすること。利他の精神をもって関わることで、組織の空気は少しずつ変わっていきます。

 

6.共創ソリューションズが考えるリーダーの在り方

共創ソリューションズでは、リーダーシップを「人を動かす技術」ではなく、「自分と向き合い、関係性を育てる姿勢」だと考えています

組織やチームに正解はなく、その形は一つひとつ異なります。だからこそ、現場に寄り添いながら、リーダー自身の変化を支え、人と人が自然につながる組織づくりを共に考えていきたいと考えています。

 

人を変えようとするほど、物事はうまくいかなくなるものです。けれど、自分の在り方を見つめ直したとき、周囲との関係性は静かに変わり始めます。リーダーとは、誰かを動かす存在ではなく、共に進む道を照らす存在。その一歩は、いつも自分自身と向き合うところから始まります。