成果や結果を、少しでも早く出すことが求められる時代になりました。ライバルより一歩でも先に進むため、スピード感をもって判断し、行動する。「Time is money」という言葉が象徴するように、時間そのものが価値だと考えられる場面も少なくありません。
もちろん、迅速な意思決定や実行力は、現代のビジネスにおいて欠かせない要素です。しかし、その一方で、速さを求めれば求めるほど、私たちは目先の事柄に翻弄され、本来じっくり向き合うべきものから距離を置いてしまってはいないでしょうか。
人材育成や、人としての土台づくり、組織の価値観の醸成。こうしたものは、時間をかけてこそ深まり、熟成されていくものです。すぐに成果として表れなくとも、確実にその人や組織の「揺るがぬ強さ」を形づくっていきます。
急ぐことが当たり前になった今だからこそ、あえて立ち止まり、「時間をかける価値」に目を向けてみたい。本稿では、スピード社会の中でこそ大切にしたい、揺るがぬ土台について考えていきます。

【目次】
1.スピードが正義になった時代の違和感
2.「Time is money」は本当にすべてか
3.時間をかけてこそ育つもの
4.基礎があるからこそ、個性が生きる
5.急がない選択が、組織の未来を支える
6.共創ソリューションズが考える「揺るがぬ土台」
1.スピードが正義になった時代の違和感
現代は、結果を早く出すことが評価されやすい時代です。情報は多ければ多いほど良い、判断は早ければ早いほど正しい。そんな空気の中で、私たちは常に「急ぐこと」を求められています。
しかし、そのスピードは本当に本質を捉えているでしょうか。目先の成果を追うあまり、大切なプロセスや背景を置き去りにしてはいないか。速さが価値になる一方で、違和感を覚える場面も増えているように感じます。
2.「Time is money」は本当にすべてか
「Time is money」という言葉は、ビジネスの世界でよく使われます。確かに、時間は有限であり、無駄にできない資源です。だからこそ、効率化やスピードアップが重要視されてきました。
ただし、すべての価値が時間短縮によって生まれるわけではありません。時間をかけることでしか得られないものも、確実に存在します。それを見落としてしまうと、短期的には成果が出ても、長期的な強さを失ってしまう恐れがあります。
3.時間をかけてこそ育つもの
人材育成は、その代表例でしょう。人は、教えればすぐに育つわけではありません。経験を積み、失敗を重ね、考え続ける中で、少しずつ成長していきます。
以前のブログで触れた「本学」、例えば儒学のような学びも同様です。すぐに役立つ知識ではなくとも、時間をかけて向き合うことで、人としての土台を形づくります。こうした積み重ねは、後から振り返ったときに、大きな支えとなっていることに気づくものです。
4.基礎があるからこそ、個性が生きる
しっかりとした基礎があってこそ、オリジナリティは生まれます。土台が不安定なまま装飾を重ねても、いずれ崩れてしまいます。
基礎が整っていれば、その上に応用や工夫を重ねることができます。それが「自分らしさ」や「組織らしさ」となり、他にはない価値へとつながっていきます。急がずに築いた基礎は、長い時間をかけて強さへと変わっていくのです。
5.急がない選択が、組織の未来を支える
組織においても同じことが言えます。短期的な成果を優先するあまり、理念や価値観の共有が後回しになると、方向性に迷いが生じます。
一方で、時間をかけて価値観をすり合わせ、共通の土台を築いた組織は、変化にも強くなります。判断に迷ったときに立ち返る軸があるからです。「急がない選択」は、結果として、組織の持続的な成長を支える力になります。
6.共創ソリューションズが考える「揺るがぬ土台」
共創ソリューションズでは、すぐに成果が出る施策だけでなく、人や組織の土台づくりを大切にしています。
時間をかけて対話を重ね、その企業らしさや価値観を言語化し、現場に根づかせていく。それは遠回りに見えるかもしれませんが、長い目で見れば、何ものにも代えがたい力になります。
スピード社会だからこそ、あえて急がない。その選択が、人と組織の未来を支えると私たちは考えています。
スピードが求められる時代だからこそ、立ち止まり、時間をかけて磨くべきものがあります。すぐに形にならないものほど、やがて大きな力となり、自分や組織を支えてくれる。「急がない強さ」を意識しながら、揺るがぬ土台づくりに向き合っていきたいものです。
