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第43回:人は長所でつまずく — 能力の落とし穴と謙虚さの価値

目次

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

「自分の長所を伸ばそう」。

これは近年、ビジネスや教育の場でよく耳にする言葉です。苦手を克服して平均点を上げるよりも、得意分野に集中して強みを磨く方が効率的だ、と。確かにその考え方には大きな価値がありますし、多くの成功例も語られています。しかし、意外と語られないのが――

人は“長所によって”つまずくことがある”という事実です。

得意だからこそ油断してしまう。自信があるからこそ傲慢さが芽生えてしまう。慣れているからこそ、本来必要な慎重さを忘れてしまう。

反対に、苦手だと感じる場面では、誰しも丁寧に、謙虚に向き合おうとします。つまり、私たちが最も失敗しやすいのは、弱点ではなく強みを発揮している瞬間なのかもしれません。

この気づきは、個人だけでなく、組織にとっても非常に重要です。強みを伸ばすことが推奨される時代だからこそ、長所の影に潜むリスクと、互いの弱点を補い合える組織づくりが、より大きな成果を生み出します。

本記事では、「長所でつまずきやすい理由」「謙虚さがもたらす価値」「組織としてどう補い合うか」について考察し、最後に共創ソリューションズとしてどのようにお役に立てるかをお伝えしていきます。

 

【目次】

1.長所の影に潜む“見えない落とし穴”

2.長所を伸ばすか、短所を補うか

3.長所の“暴走”を防ぐために必要な視点

4.組織は“補い合う文化”をどう作るか

5.共創ソリューションズとしての支援

6.まとめ

 

 

「人は長所でつまずく」— 能力の落とし穴と謙虚さの価値

私たちは日々、自分の能力を「長所」と「短所」という軸で捉えます。長所を伸ばすべきか、短所を克服すべきか──この議論は昔から繰り返されてきました。しかし、意外と見落とされているのは、”人は“長所でこそ失敗しやすい””という事実です。

得意なことで結果を出してきた人ほど、無意識のうちに油断や過信が生まれ、思いがけない落とし穴にはまることがあります。反対に、短所だと感じている領域では、慎重さや謙虚さが自然と働くため、案外大きなミスは起こりにくいものです。

では、なぜ長所でつまずくのでしょうか。

 

1.長所の影に潜む“見えない落とし穴”

長所は本来、私たちが最も発揮すべき力であり、組織にとっても価値の源です。しかし、その裏側には次のようなリスクがあります。

慣れによる油断が生まれやすい:長く得意としてきた分野ほど、「今回も大丈夫だろう」と無意識に思い込んでしまいます。

成功体験が過信を育てる:過去の成果が、“自分ならできる”という過度な自信を生み、判断を鈍らせます。

周囲が注意しにくい雰囲気ができる:長所として評価されているほど、他者が指摘しづらくなり、誤りが気づかれにくくなります。

一方、短所や苦手意識のある領域では、自然と丁寧になり、確認も増えるため、大きなトラブルは起きにくいものです。この“落差”が、長所での失敗を生み出してしまいます

 

2.長所を伸ばすか、短所を補うか ― 正解は一つではない

現代では「弱点補強より長所を伸ばしたほうが良い」という考え方が一般的になりつつあります。確かに長所を伸ばすことには大きなメリットがあります。

・成果を出しやすい

・専門性として差別化しやすい

・本人のモチベーションにつながる

しかし、弱点を補強することにも意味があります。

・業務の安定性が増す

・チーム全体のバランスが整う

・新しい挑戦に踏み出しやすくなる

つまり、どちらが正しいかではなく、状況や目的に応じて選ぶことが重要です。ただし一つだけ言えることは、長所を伸ばすにしても、短所を改善するにしても、謙虚さが欠ければ必ずどこかでつまずくということです。

 

3.長所の“暴走”を防ぐために必要な視点

自分の長所をコントロールするには、まず客観視が必要です。

・定期的なフィードバックをもらう

・成功パターンに頼りすぎていないかを振り返る

・「得意だからこそ丁寧に」という姿勢を持つ

特に重要なのは「謙虚さ」。謙虚とは、自分を低く見積もることではなく、自分を正確に見る姿勢のことです。この姿勢があるだけで、判断の精度も、人との関係性も、成長のスピードも大きく変わります

 

4.組織は“補い合う文化”をどう作るか

個人の長所と短所は、組織の中で補い合うことで最大の力を発揮します

・お互いの特性を可視化し、理解し合う

・強みを中心に役割をアサインする

・弱点をフォローし合える心理的安全性をつくる

このような環境があれば、誰かの長所が暴走しても、周囲が自然にブレーキをかけ、逆に必要な場面では後押しすることもできます。チームとは、個々の“穴”を埋めるためだけでなく、長所を正しく活かすための仕組みでもあるのです。

 

5.共創ソリューションズとしての支援

共創ソリューションズでは、個々の特性を引き出し、組織として最大化するためのサポートを行っています。

・特性の可視化(強み・弱み・価値観など)

・チームバランスを踏まえた役割設計

・上司部下の相互理解を深める対話支援

・自律型組織をつくるためのコミュニケーション支援

長所を伸ばすことも、短所を補うことも、組織で取り組むことでより大きな成果につながります。そして何よりも、謙虚さを軸にした組織は、強くしなやかに成長していきます

 

6.まとめ

人は長所でこそつまずきやすい。これは、人が成長するうえで非常に重要な視点です。

だからこそ、

「得意だからこそ丁寧に」

この姿勢を忘れず、仲間と補い合いながら、謙虚に前へ進むことが大切です。

 

長所こそ丁寧に、謙虚さこそ最大の成長力。その姿勢が、あなた自身と組織の未来をひらいていきます。